陰翳礼讃
少し前ですが、フィンランドのデザイナーと日本のサーフェスデザインの会社がコラボした展示会が砥部であったので行ってみました。
北欧のデザインと日本の伝統的な和紙や畳などを掛け合わせてできた
新商品がたくさん展示してありました。
そこに京都からサーフェスデザインの会社の社長が
来られていたのでお話をして頂きました。
その中で「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」という言葉を教えてもらいました。
今回の展示で照明が少なくて少し暗いな~と思っていましたが、
この言葉を教えて頂き、「ライティング」というものの考え方を再認識させられました。
(ここから少しwikiの力を借ります。。)
陰翳礼讃とは谷崎潤一郎の随筆で、まだ、電灯がなかった時代の今日と違った日本の美の感覚で、生活が自然と一体となっていた日本人の美術的な感性について論じたもので、
例えば部屋の隅々まで明るくし、影を消すことに執着せず、昔の日本ではむしろ影を認め、それを利用することで陰翳の中でこそ映える芸術を作り上げたのであり、それこそが日本古来の美意識、美学の特徴だという考えです。
美は物体にあるのではなく、物体と物体との作り出す陰翳のあや、明暗にあると考える。
今日の建築、照明、紙、食器、食べ物、化粧、能など多岐に渡って陰翳の考察がなされています。
他にも漆器は日本の「陰翳」のある家屋の中で映え、より一層の美しさを増す、など
自然と一体となって生活していた時代の日本人の美意識を再確認させられます。
ふらっと行った展示会で新しい言葉、考え方を教えて頂き、思いもよらない副産物を頂きました。
陰翳礼讃の考えをもっと理解し、これからのライティングのヒントになればいいなぁ~と思いました。
白潟