大人の遠足
先日、初めての地 長野県へ行ってきました。
長野と言えども、まだまだ昼間の日差しは容赦ない。
空気は軽いものの、わたしが抱いている
長野のイメージよりはるかに暑いので驚きました。
大阪までバスで移動し、電車に乗り換え滋賀を経由。
優雅にボートがたくさん浮かぶ琵琶湖にも
はじめて遭遇しましたが、ほんとうに良い眺め。
いつもは車を運転することが多く、あまり電車には乗らないので
車窓からゆっくりと景色を眺められる時間はなかなか貴重。
長野県ではレンタカーで移動したのですが、自然も多く
山道の途中には蕎麦屋、りんご畑や直売所、地酒販売がたくさん。
北アルプス連邦や安曇野が一望でき、
美ヶ原と松本市街を望むことができました。
長野に海はないものの、川がたくさん流れていて癒されます。
たまには外の空気に触れさせてやらないとな、と
久々に持ち出し、たくさん使ってやりました。
長野ではあまりまともに写った写真がなく
残念極まりないですが、それも、フィルムの醍醐味ということで。

長野を目指して向かったはずが、個人的には
帰りに立ち寄った京都、大阪がとても強く印象に残っています。
京都でたまたま食事に立ち寄った高台寺 松葉亭というお店が
とても趣き深く、ご家族で小さく営業されていたのですが
お庭もお料理もきれいで、湯豆腐や湯葉、茶粥など
ここにしかない雰囲気の中いただくことができました。
その土地やその料理独特の盛り付け、あしらい、
うつわの使い方なども楽しむことができ、
美しいと眺めては、ため息をつくばかり。。
町並みを散策中には、思ってもみないところで
目前に五十塔が突然現れたりと、
少しの滞在でしたが 京都らしい
風情ある景色を楽しむことができました。
京都には大好きなお寺も多いのですが、
いけばな発祥の地でもある
華道家元池坊が住職を務める六角堂もあります。
今回は時間がなく立ち寄れませんでしたが、
今度ゆっくり、足を運んでみようと思います。
大阪では、個人的に楽しみだった
あべのハルカス美術館にて『展覧会 太陽の塔』
視界に入るなり、なかなかのインパクト。
これは、太郎好きとしては行かずにはいられない。
展示内容は岡本太郎氏の太陽の塔を造るにあたっての
デッサンや、太陽の塔内部のレプリカ、
初代・黄金の顔の現物が思わぬ形で展示されていたりと
思う存分、楽しむことができました。
内部公開も48年ぶりに行われていますが
予約待ちなのがもどかしいところ。
まずは、ここで太陽の塔や岡本氏のことに
触れてから、本物に思いを馳せるのも良いかも。
写真撮影が可能だったのですが、
全容はもったいないので、特に
お気に入りの作品を少しだけ。
わたしは岡本氏の絵が特にすきなのですが、
岡本太郎=太陽の塔、というイメージが大きいゆえに
めずらしいね、とよく言われます。
わたしが絵を描くからなのもありますが、
色彩に対するこだわりがリアルに伝わってきたり
作品そのものが生き様だと思えるひとはなかなかいない。
太陽の塔のデッサンも展示してありましたが、
このデッサンからあの太陽の塔を生み出したのだと思うと
ほんとうに、頭の中はどうなっていたのだろうと
今になっても不思議でなりません。
芸術は爆発だ、と言い放った岡本氏ですが、
人間そのものが芸術だったのではないかと
わたしは愛してやまないのです。
もうしばらく開催していますので、ぜひ
太郎ワールドを体感してみてはいかがでしょうか。